繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の減少度測定試験の受注開始


 一般財団法人ニッセンケン品質評価センターは、2022年9月1日より「ISO 4333:繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の減少度測定方法」試験の受注を開始いたします。

 近年、日本国内においてスギなどの花粉・ダニのフンや死骸・ハウスダストなどといった『アレル物質』によって引き起こされるアレルギー症状に悩む人が急増し深刻な問題になっています。厚生労働省の調べでは、日本人の2人に1人が何らかのアレルギー症状を罹患しているともいわれており、対策として、各メーカーによる抗アレル加工品の開発、製品化が進められてきました。それらの製品の中で、特に繊維製品におけるアレル物質※の活動抑制・低減化(抗アレル効果)を評価する方法がISO 4333として新たに制定されました。測定方法は、すでに様々な分野で広く使用されている「酵素結合免疫吸着測定法:ELISA」という手法を用います。

※アレルギーの原因物質と言われるタンパク質をアレル物質と表現しています。

 このたびニッセンケンではISO 4333に基づいた、繊維製品上における花粉やダニなどに由来するタンパク質の減少度測定試験の実施が可能となりました。皆様からのご依頼・ご相談をお待ちしております。

<試験対象 例>
 衣服素材、カーテン、布団カバーなどの寝具、糸、組紐、不織布マスク などの繊維製品
<試験方法>
 繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の測定方法(ISO 4333)
<試験対象のタンパク質(アレル物質)>
 花粉由来タンパク質、ダニ由来のタンパク質 etc.
<納期>
 ご依頼から約1か月


■お問い合わせ先
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター バイオケミカル事業所
東京都葛飾区立石4-2-8
TEL:03-5875-7271 FAX:03-5875-6331 問い合わせフォーム

女性用下着の消臭性能試験の受注を開始 / 経血・オリモノの臭気成分を対象に評価方法を開発

 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター(以下、ニッセンケン)は大和化学工業株式会社(以下、大和化学)と共同で、女性特有のにおいに関する悩みの解決を目指し、経血・オリモノの臭気成分を対象とした繊維製品の消臭機能の評価方法を開発しました。

 昨今、女性(Female)特有の悩みに対応する技術(Technology)として、フェムテック(FemTech)と呼ばれる分野がクローズアップされています。その中で、ニッセンケンと大和化学は、“経血やオリモノのにおいが気になる”との女性の声に着目しました。

 両社はまず、経血やオリモノに含まれる臭気成分のうち数種について、ガスクロマトグラフを使用して消臭性能(臭気成分の減少率)の測定方法を確立しました。
 同時に、大和化学で消臭加工を施した下着の着用モニターアンケートを実施しました。その機器分析による消臭性能とアンケート結果による官能評価の比較により、対象臭気成分を4つに絞り込むとともに、消臭効果が期待できる基準を下表のとおり定めました。

評価基準
対象臭気成分トリメチルアミン40%
ジメチルジスルフィド40%
アセトイン60%
イソアミルアルコール60%

 この評価方法の確立により、経血やオリモノに含まれる特徴的な臭気成分に対して、機器分析法による消臭性能を測定することができるようになりました。そして上表の基準が、女性用下着の消臭性能に対する客観的な指標になることが期待されます。

 本日よりニッセンケンは、本評価方法での消臭試験の受注を開始いたします。
 ニッセンケンと大和化学は共同で、これからもそれぞれの専門技術を生かしながら女性特有の身体的悩みに寄り添い、軽減に向けた技術開発を模索していきます。


■本評価方法に関する問い合わせ先
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター バイオケミカル事業所
(TEL:03-5875-7271 問い合わせフォーム 担当:木内)

■消臭加工剤に関する問い合わせ先
大和化学工業株式会社
(TEL:06-6328-0500 問い合わせフォーム 担当:伊藤)

※この評価方法は、経血・オリモノに関する全てのにおいを除去することを目的にした基準ではありません。