抗バイオフィルム試験 ISO 4768 の運用開始 / キッチン等水回りのぬめりを抑制し衛生的な生活環境確保のために

微生物の繁殖によって生じる水回りの“バイオフィルム”。バイオフィルムが発生すると不衛生な状態となり、清掃をしても完全に除去できないことがしばしばあります。一般財団法人ニッセンケン品質評価センターでは、衛生的な生活環境を確保するための抗バイオフィルム機能の評価試験を開始しました。試験対象はステンレス製品、プラスチック製品等多岐にわたります。各種お問合せを受け付けていますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

【バイオフィルムとは】

キッチンの排水口に発生したバイオフィルム。茶色がかった部分で、ぬめり状の物質

 バイオフィルムとは、微生物や微生物の細胞によって形成される多糖類、脂質、核酸からなる集合体です。水回りの排水口、シンク、トイレなどに見られる「ぬめり」や、医療分野での歯垢としても知られています。バイオフィルムには、発酵食品(例:味噌、醬油、納豆など)や植物の生育を促進させるといった利点もありますが、住環境においてバイオフィルムができてしまうと、不衛生なのはもちろん、排水口の詰まりといった問題が生じます。また、人体においては歯周病や慢性呼吸器感染症、糖尿病など様々な病気の原因の一つになることから、近年幅広い分野でバイオフィルムへの対策が注目されており、バイオフィルムを形成させない/付着させない加工を行った、『抗バイオフィルム性製品』への関心が高まっています。

【抗バイオフィルム試験の概要】

目的 製品の表面のバイオフィルムのできにくさを評価
対象製品プラスチック、金属、ステンレス、ガラスなどの製品
試料     基本は30mm×30mmの平滑な正方形 *無加工品と加工品を比較する。
試験方法試料を菌液に浸漬した状態で48時間培養。試料上のバイオフィルムを染色し、吸光度計によって試料表面上に形成したバイオフィルムを定量する。
評価方法抗バイオフィルム活性値 Anti-biofilm activity [R(%)]で評価。無加工品に比べてどれだけバイオフィルムの形成が抑制されたのかを示す値で評価する。
  R=(1-Wtreated/Wuntreated)×100   
  Wtreated:加工試験片の吸光度の平均値
  Wuntreated:無加工試験片の吸光度の平均値

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日衛連【ウェットワイパー類の除菌性能試験方法】での受注開始 / 対象はウェットティッシュ等 - 「除菌マーク」表示が可能

一般財団法人ニッセンケン品質評価センターは5月16日より、一般社団法人日本衛生材料工業連合会(日衛連)/日本清浄紙綿類工業会(日清工)が定める【ウェットワイパー類の除菌性能試験方法】による試験受注を開始しましたのでお知らせします。

新型コロナウイルスの世界的な流行やHACCPに準じた衛生管理の義務化など、国内の衛生に関する意識はますます高まってきています。身近な衛生製品であるウェットティッシュや紙おしぼりは、業界団体である日衛連が自主基準を設けており、業界の健全な発展を支えています。中でも、『除菌』を標榜するウェットワイパー類は、日衛連が定める試験規格に基づき性能を評価することが求められています。

この度ニッセンケンは、ウェットワイパー類の除菌性能試験方法を実施するための認定試験機関に登録されました。試験基準をクリアした製品は、日衛連・日清工が運用する「除菌マーク」取得のデータとしてご利用いただけます。衛生関連製品の消費者の需要が高まる中、当該試験を通じて業界の健全な発展に貢献してまいります。

■試験対象(一例):ウェットティッシュ 等

■試験方法:ウェットワイパー類の除菌性能試験方法(一般社団法人 日本衛生材料工業連合会)

■納期:通常、ご依頼から約2週間

ご希望の方は、ニッセンケン バイオケミカルグループ お問い合わせフォームよりお問い合わせください。

一般財団法人ニッセンケン品質評価センター バイオケミカル事業所 バイオケミカルグループ
住所:東京都葛飾区立石4-2-8 TEL:03-5875-7271 FAX:03-5875-6331 E-mail:biochemical@nissenken.or.jp

リリース:日衛連【ウェットワイパー類の除菌性能試験方法】での受注開始 / 対象はウェットティッシュ等 - 「除菌マーク」表示が可能