ISO 4333 試験受託アレル物質の拡充

ネコ由来、イヌ由来のタンパク質(アレル物質)を用いた試験に対応します

伴侶動物として人気の高い猫や犬。その飼育総数は1年間で生まれた子どもの人数を圧倒的に上回ると推計されています。一方で犬アレルギーと猫アレルギーの患者も年々増え続け、世界人口の10%~20%が犬や猫にアレルギーを持っていると推定されているそうです。「動物アレルギーは犬猫との共生を阻む社会課題の大きな原因の一つとなっている」とも言われており、動物アレルギーを解決することは人と動物との共生社会実現に向けて非常に重要な課題だと考えられます。

このたび、ニッセンケンはISO 4333で規定されている『繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の減少度測定試験』について、新たにネコ由来のタンパク質(Fel d 1)、およびイヌ由来のタンパク質(Can f 1)に対する試験の受託を開始しました。

ネコ由来・イヌ由来のタンパク質とは

ネコ由来タンパク質イヌ由来タンパク質
名称Fel d 1Can f 1
産生場所主に皮膚の皮脂腺主に唾液腺と皮屑中
大きさ直径5μm以下(約25%が直径2.5μm以下)約20%が直径5μm以下
付着場所床、壁、布団等、更に直径5μm以下の微細な粒子は空中に浮遊し、滞在時間も長い

適用範囲

衣類、カーテン、マスク、不織布、家具側地、カーペット、ペット用品等

新たなSEKマークを創設準備中で注目高まる

「繊維製品上の花粉やダニ等由来タンパク質等の減少度測定試験」が「ISO4333」として標準化され、繊維評価技術協議会は 2023 年 4 月 3 日に新たな SEK マークの創設を目指していると発表しました。タンパク質等の低減加工が施された製品は今後も注目を集めていくでしょう。

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繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の減少度測定試験の受注開始


 一般財団法人ニッセンケン品質評価センターは、2022年9月1日より「ISO 4333:繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の減少度測定方法」試験の受注を開始いたします。

 近年、日本国内においてスギなどの花粉・ダニのフンや死骸・ハウスダストなどといった『アレル物質』によって引き起こされるアレルギー症状に悩む人が急増し深刻な問題になっています。厚生労働省の調べでは、日本人の2人に1人が何らかのアレルギー症状を罹患しているともいわれており、対策として、各メーカーによる抗アレル加工品の開発、製品化が進められてきました。それらの製品の中で、特に繊維製品におけるアレル物質※の活動抑制・低減化(抗アレル効果)を評価する方法がISO 4333として新たに制定されました。測定方法は、すでに様々な分野で広く使用されている「酵素結合免疫吸着測定法:ELISA」という手法を用います。

※アレルギーの原因物質と言われるタンパク質をアレル物質と表現しています。

 このたびニッセンケンではISO 4333に基づいた、繊維製品上における花粉やダニなどに由来するタンパク質の減少度測定試験の実施が可能となりました。皆様からのご依頼・ご相談をお待ちしております。

<試験対象 例>
 衣服素材、カーテン、布団カバーなどの寝具、糸、組紐、不織布マスク などの繊維製品
<試験方法>
 繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の測定方法(ISO 4333)
<試験対象のタンパク質(アレル物質)>
 花粉由来タンパク質、ダニ由来のタンパク質 etc.
<納期>
 ご依頼から約1か月


■お問い合わせ先
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター バイオケミカル事業所
東京都葛飾区立石4-2-8
TEL:03-5875-7271 FAX:03-5875-6331 問い合わせフォーム